バトゥミに滞在して5か月ほどたった2025年11月、いつもの海岸沿いのブールバードやメイパークとは違う、落ち着いた場所を歩きたくなり、Batumi Botanical Gardenを訪れた。1912年11月3日に開園し、アンドレイ・クラスノフによって創設された植物園で、「ムツヴァネ・コンツヒ(緑の岬)」と呼ばれる高台に位置している。
バトゥミ中心部からはバスで向かった。料金は1ラリ以下で、数十分ほど。トビリシから来た時に利用したバトゥミ駅を通り過ぎ、マヒンジャウリというビーチのそばの街をさらに進むと植物園に着く。バスは入口のすぐ近くまで来るため便利だった。面積は108〜111ヘクタールあり、東アジア、北米、南米、オーストラリア、ニュージーランド、ヒマラヤ、メキシコ、地中海、コーカサス湿潤亜熱帯という9つの植生地理区分に分かれている。5000種以上の植物、2000種を超える木本植物を収集する、旧ソ連圏でも有数の亜熱帯植物園で、1998年からは国際植物園保存連合(BGCI)にも加盟している。
チケットを買って園内を歩き始めると、まず目に入ったのが面白い形をしたモンキーパズルツリーだった。周囲にはさまざまな植物が植えられ、少し時期は過ぎていたものの、青空に映えるアジサイや、赤色のかわいらしいアブチロンも見ることができた。植物の種類が多く、歩く場所ごとに景色が変わるので、名前を確認しながら進むだけでも飽きない。園内の道は整備されているが、高台にあるため場所によっては海を見下ろすような眺めになる。



植物園の中頃には、きれいに整備されたCollection of Rosesという場所がある。立派に育ったヤシの木、花壇に植えられた色とりどりの花、中央付近の十字架のモニュメントが印象に残った。石を使った低い壁で区切られた花壇や、広がりのある園路も含めて、自然の中を歩いているというより、手入れされた庭園を巡っている感覚に近い。訪れた日は天気が良く、日差しの当たる場所では花や葉の色がはっきりしていて、散歩日和だった。





帰りは来た道をそのまま戻らず、少し違ったコースを歩いた。高台のビューポイントからは、海岸線と海、見慣れたバトゥミの街の風景を一緒に眺めることができる。園内から見下ろすBotanical garden beachも美しく、静かな植物の景色の先に広い海がある構成が良かった。バトゥミの喧騒を離れて歩けるうえ、中心部からのアクセスも良く、園内もしっかり整備されているので、気分転換をしたい人に向いている。私もまた気が向いた時に訪れてみたい。

