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ボルジョミ周辺の散策

カテゴリ:要塞・教会・博物館をめぐる市内散策訪問時期:2026年8月8月の気候: 16〜27.6℃ / 降水 42.4mm(雨9.8日)関連スポット:ゴギア要塞Bridge of Beautyメラブ・コスタバ公園聖セラフィム・サロフ聖堂ボルジョミ硫黄温泉プールSaint Virgin Churchボルジョミ博物館
ボルジョミ周辺の散策
要塞からの山岳景色

昨日はペトレ遺跡への旅で少し疲れたため、この日は無理をせず、ボルジョミ周辺を軽く歩いて回ることにした。要塞や教会、温泉、博物館を続けて訪ねてみると、水の街という印象だけでは収まらない、歴史と文化の多い場所だと分かった。

まずは腹ごしらえにCafe Touristへ入り、オジャフリを頼んだ。ボルジョミ周辺はそれほど店が多くなく、価格が高めの店も多いが、ここは比較的リーズナブルな価格でいろいろなジョージア料理を食べられるレストランだった。テーブルには、肉とじゃがいもを焼いたオジャフリが盛られ、刻んだ香草も添えられていた。注文していないツケマリのソースを付け合わせに持ってこられた点は少し気になったものの、酸味のあるソースはオジャフリとの相性がとてもよく、結果的にはそのままいただいた。

Cafe Touristのオジャフリ
Cafe Touristのオジャフリ

食後に向かったのはゴギア要塞である。要塞へは東側の山道から行く道と、西側の住宅街から向かう道がある。最初は東側から試したが、少し虫が多く、滑りにくい靴でないと上りにくそうな道だったので、途中で引き返して西側へ回った。こちらは坂道を上っていくだけで、メイン道路から数分ほど歩くと、緑色の矢印とともに「Ancient Monument」と記載された看板が見えてくる。住宅の並ぶ道から山側へ入っていくため、最初から道が分かりやすいとは言いにくいが、この看板を見つけられれば進む方向は判断できた。

Ancient Monument看板
Ancient Monument看板

ゴギア要塞は14世紀以前に築かれたとされ、遅くとも16世紀の史料には登場する。かつてボルジョミ周辺を支配したアヴァリシュヴィリ公の居城であり、渓谷を通る道を守る要衝として、ペトレ要塞とも連携していたという。敵の接近を狼煙で互いに知らせ合っていたとされ、1828年の対トルコ戦争では、40名のジョージア民兵がこの要塞を守り抜いた記録も残っている。右折してなだらかな道を少し歩くと、草地の先に石造りの要塞跡が現れた。規模は大きくないが、案内板と残った壁から、かつてこの谷を見張っていた場所であることが伝わる。

ゴギア要塞跡
ゴギア要塞跡

要塞の周囲からは、山に囲まれたボルジョミの街を広く見渡せた。赤い屋根の住宅や道路が谷沿いに連なり、その向こうには森林に覆われた山々が重なっている。青空と雲、斜面の緑、街の建物が一緒に見える景色はかなり印象に残った。東側の道を引き返したり、西側から坂を上ったりする手間はあったものの、歩行距離や労力に対して得られる眺めはとてもよい。要塞そのものよりも、そこからの景色を目的に訪れる人にも向いていると思う。

要塞からの山岳景色
要塞からの山岳景色

景色に満足した後は、ボルジョミに来てから毎日通っていたBridge of Beautyを見ながら、メラブ・コスタバ公園を散歩した。橋は川に架かる吊り橋で、川沿いの遊歩道から見ると、山の緑と水の流れを背景に白い構造が伸びている。公園内には本の形をしたモニュメントも置かれていた。バトゥミでも本の形をしたものを見かけたので、同じようなモニュメントが各地にあるのかもしれない。メラブ・コスタバ公園は市民の憩いの場になっており、訪れた時も大体いつも混雑していた。ただ、木陰が多く、暑さを遮ってくれたのは助かった。

Bridge of Beauty
Bridge of Beauty
本の形のモニュメント
本の形のモニュメント
この日の散策を終え、次の日はボルジョミ中央公園へ向かう途中の道にあるRelaxで朝食を取った。ここではハルチョーとチヴィシュタリを注文した。店はリーズナブルで、ハルチョーは濃厚でおいしく、チヴィシュタリも焼き立ての状態で出てきておいしかった。スープの深い色合いと、隣に置かれた焼き色の付いたチヴィシュタリを見ると、朝からしっかり食べる組み合わせだったが、散歩の前の食事としてはちょうどよかった。
ハルチョーとチヴィシュタリ
ハルチョーとチヴィシュタリ

そこからはタクシーで聖セラフィム・サロフ聖堂へ向かった。配車アプリでは4.7ラリだったが、運転手から「それでは少ない」と言われ、現金で5ラリをくれないかと求められた。すでにアプリで決済しており、手元に現金もなかったため、残念ながら無理だと伝えて諦めてもらった。聖堂に着くと、思っていた以上に車が止まっていて、観光客も多かった。入口の黒い鉄製の門構えは立派で、門を抜けた先には、周囲をきれいにガーデニングした小さな教会が森の中に建っていた。聖セラフィム・サロフ聖堂は2007年に建立された、ジョージアで最初の聖セラフィム・サロフを祀る教会である。地元住民タマズ・クルタニゼが、白い衣の老人を3度幻視し、その人物が後に聖セラフィムだと判明したことが、教会を再建する場所と祀る聖人が示されたきっかけになったという。

黒い鉄製の教会門
黒い鉄製の教会門
森の中の聖堂外観
森の中の聖堂外観
内部に入ると、天井から下がる多数のランプと、壁や天井を埋める宗教画が目に入った。青を基調にした内部に金色のランプが連なり、外観の素朴な石造りとは異なる華やかさがある。敷地内には、ロシアの聖人セラフィムが住んだ小屋の復元版もあった。木を組んだ小屋は森の中に置かれており、周囲の高い木々と合わさって、聖堂全体にひっそりとした雰囲気を与えている。また、セラフィムが祈った石を模した巨大な石も見ることができた。日本ではそれほど知られていないかもしれないが、タクシーで十数分ほどで着くため、教会や森の中の宗教施設に関心があれば来る価値はあると思う。
聖堂内部のランプと壁画
聖堂内部のランプと壁画
セラフィムの復元小屋
セラフィムの復元小屋
聖堂からは徒歩で硫黄温泉プールまで行けると思い、道を南下して、なだらかな斜面を上っていった。硫黄温泉プールへ続く林道の入口は分かりにくく、少し迷ったが、途中で標識のようなものを見つけた。ちょうど帰ってくる人もいたため、その方向へ進むことにした。ただ、この時点で雨がそれなりの強さで降り始めていた。道は粘着性の高い泥状で、しかも下り坂になっており、足元には注意が必要だった。到着するとプールの施設が見え、利用している人もそれなりにいたが、天気の悪い中で泳ぐ気分にはなれず、今回は入らずに戻った。天候がよい時に改めて訪れたいと思った場所で、開園と同時に行き、人の少ない時間を狙うのがよさそうである。
硫黄温泉への林道標識
硫黄温泉への林道標識
硫黄温泉プール外観
硫黄温泉プール外観
翌日はバクリアニへの出発日だったが、ホテルのチェックアウト時間までまだ余裕があったため、Saint Virgin Churchまで歩き、その後ボルジョミ博物館にも入った。Saint Virgin Churchは山を背にした場所に建ち、石造りの外観と二つの尖塔が青空の下で目立っていた。周囲には植物が植えられ、教会の落ち着いた色合いに緑が重なっている。博物館は街中の通り沿いにあり、外観は歴史を感じさせる建物だった。入場料は5ラリで、内部まで見ることができる施設としてはリーズナブルだった。
Saint Virgin Church
Saint Virgin Church
ボルジョミ博物館外観
ボルジョミ博物館外観
博物館の1階では、白いカーテンの向こうに古来の出土品が展示されていた。入口から展示室へ進む構成で、最初にボルジョミの歴史をたどるような資料を見ることができる。2階は工芸品が中心で、過去のボルジョミの瓶が並び、瓶に刻まれた文字や形の違いから、この街と水の結びつきを具体的に感じられた。ほかにも、昔使われた農具や猟銃、コートなどが展示されていた。展示室は赤い床面を中心に道具や写真が並び、生活の中で使われていたものをまとめて見る構成になっている。
博物館1階の展示入口
博物館1階の展示入口
古いボルジョミ瓶の展示
古いボルジョミ瓶の展示
工芸品と昔の生活道具
工芸品と昔の生活道具
3階は動物の剥製など自然に関する展示だった。クマやシカの剥製もあり、文化や産業の展示とは違った角度からジョージアの自然を知ることができる。個人的に特に印象に残ったのは、ジョージア固有のキツネの剥製である。ガラスケースの中でこちらを見ているような表情をしており、ほかの大きな動物に比べると小ぶりで、かわいらしく感じた。1階から3階まで展示内容が分かれているため、規模の大きな博物館ではないが、短時間でボルジョミの歴史、暮らし、自然をまとめて確認できる場所だった。
ジョージア固有のキツネ
ジョージア固有のキツネ

こうしてボルジョミの観光を終えたが、思っていたより見どころが多く、水の素晴らしさだけでなく、文化や歴史も豊富な街だった。人々も親切で温かい人が多く、特にホテルの宿の方にはお世話になった。今回だけでは回れなかった場所もあるため、季節を少し変えて再訪したいと思う。

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