Deva Fortress
ルーマニアのデヴァは列車等の通行の要地であり、多くの旅人がここを拠点にコルヴィン城を目指す。私もその一人として訪れたが、町を見下ろすデヴァ要塞は期待以上に価値のある場所だった。

ロープウェイが動いていなかったため、徒歩で要塞を目指した。山道を歩き最初の門をくぐると、階段が現れる。段差が広く、多くの人が休憩を挟みながら登っていた。階段を終えると休憩小屋があり、そこからなだらかな斜面を登り切ると、2つ目の門へ到達する。木製の橋から門へ繋がる道は、砦に辿り着いたという実感を強めてくれる。


15世紀頃から続くこの要塞は、オスマン帝国との攻防の歴史を経て、19世紀の火薬庫爆発により大きく損壊した。現在は修復が進み、特徴的な開口部を持つ壁面が残る。敵襲に備えた機能的な構造が興味深かった。


山頂からの風景は格別で、ムレシュ川沿いに広がるデヴァの市街を一望できる。広場には飲水用の蛇口もあり、疲れを癒やすには十分だ。無料で見学できることを差し引いても、建築と眺望の両面で十分に満足できる。

要塞を降り、州立公園とプロムナードを抜けてモールを目指した。その対面にある正教会は美しく、印象的な佇まいだった。街の人々は親切で非常に歩きやすく、デヴァという町の魅力を十分に感じることができた。コルヴィン城と併せて、デヴァでの拠点滞在時にはぜひ訪れることを勧める。
