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東伊豆町・河津町・下田市・南伊豆町サイクリングの旅(石廊崎・弓ヶ浜・ペリーロード)

カテゴリ:自然・史跡訪問時期:2021年4月4月の気候: 12.9〜18.8℃ / 降水 254.7mm(雨14.2日)関連スポット:湯波さんぽ道伊豆オレンヂセンター白浜大浜海水浴場まどが浜海遊公園弓ヶ浜石廊崎和歌の浦遊歩道ペリーロード
東伊豆町・河津町・下田市・南伊豆町サイクリングの旅(石廊崎・弓ヶ浜・ペリーロード)
石廊崎の三角岩

これまで東伊豆より南へ行ったことがなかったので、2021年4月、天気の良さそうな日に車へ自転車を載せて伊豆を巡った。拠点にしたのは伊豆熱川駅近くの熱川温泉ブルーオーシャンで、まずは移動の疲れを温泉で癒やした。

温泉は湯加減がよく、自動車の運転で疲れた体に染み渡った。浴場から見える景色もよく、その日はぐっすり眠ることができた。翌朝は種類の豊富な朝ごはんを食べ、絶好調の体調でサイクリングを始められた。自転車を車に積んで移動し、宿で休んでから走り出せるのは、この旅の組み立て方に合っていたと思う。

宿の朝食膳
宿の朝食膳

最初に立ち寄ったのは湯波さんぽ道だった。海風を感じながら、あまり混み合っていない道路を自転車で走るのはとても気持ちがよい。海岸沿いの風景を眺めながら、ここでは自転車を降りてゆっくり散歩した。海に近い場所に立つ案内のモニュメントと、その向こうで光を受けて波立つ海が印象に残っている。走り続けるだけでなく、こうして歩いて景色を眺める時間を挟めたのもよかった。

湯波さんぽ道の碑
湯波さんぽ道の碑

そこから一気に南下して、河津町の伊豆オレンヂセンターへ向かった。ここは道の駅のような直売所で、昭和41年創業。名物のウルトラ生ジュースは、自家製みかんにハチミツを加えたものだという。「一杯飲むと寿命が3年延びる」と言われるほど地元で親しまれているそうで、実際に飲んでみると、サイクリング途中の疲れが回復するように感じた。大きな看板が青空の下に立ち、駐車場には車やバスが並んでいた。その後は河津駅周辺を少し散策しながら、白浜を目指した。

伊豆オレンヂセンター
伊豆オレンヂセンター

白浜に着く前、少し高い丘から海岸線を見下ろした。複雑に入り組んだ海岸の形がよく分かり、青い海の色が際立っていた。海岸沿いに岩場と緑の斜面が続き、遠くまで視界が開けている。自転車で走っていると、道の先で突然こうした景色が現れるので、坂道の苦労もいったん忘れられた。

入り組んだ海岸線
入り組んだ海岸線

白浜大浜海水浴場は、4月下旬のオフシーズンだったこともあり、砂浜には誰もいなかった。全長770m、奥行き90mの伊豆最大級のビーチで、河津町の今井浜、南伊豆町の弓ヶ浜とともに伊豆三大海水浴場と呼ばれている。白い砂浜はさらさらしていて歩いていて気持ちがよく、青からエメラルドグリーンへ見える海との対比もきれいだった。サーファーにも人気が高い場所だが、この日は波の音を聞きながら静かに眺めることができた。もしビーチパラソルがあれば、ここで少し休んでいたかもしれない。改めて、ビーチは白い砂浜に限ると思った。

白浜大浜の砂浜
白浜大浜の砂浜

下田市へ向かう途中で、まどが浜海遊公園にたどり着いた。きれいに整備された公園で、海側の景色もよい。海上保安庁の船など、港に停泊するさまざまな船を見ることができ、港町へ来たことを実感した。公園には坂本龍馬像も立っている。この像は「龍馬志の像」と呼ばれ、1863年に下田の宝福寺で行われた土佐藩主・山内容堂と勝海舟の会談にちなむものだという。この会談で龍馬の脱藩の罪が許されたと知り、景色だけでなく下田の歴史にも触れられた。まどが浜海遊公園は2002年に開園し、黒船来航に由来する錨のモニュメントもある。

龍馬志の像
龍馬志の像
港の海上保安船
港の海上保安船
昼食時になったので、目星をつけていた市場の食堂金目亭を訪れた。新鮮な金目鯛のどんぶりで有名なお店で、私は金目鯛の三色丼を注文した。丼には異なる色合いの金目鯛が盛られ、それぞれ味の違いを楽しめた。身には弾力性があり、とてもおいしかった。海辺を走ってきた後だったこともあり、下田らしい魚を食べられた満足感があった。
金目鯛の三色丼
金目鯛の三色丼

下田市内は後で戻ってきて散策することにして、先に石廊崎方面へ向かった。途中で見えた三日月型の砂浜が弓ヶ浜だった。全長1.2kmの砂浜で、白浜・今井浜と並ぶ伊豆三大海水浴場のひとつであり、日本の渚百選、快水浴場百選にも選ばれている。実際に見た弓ヶ浜は白い砂浜と奥の小山の緑とのコントラストが美しく、白浜とはまた違った落ち着きがあった。小さなビーチに見えたが、シーズン中はかなりにぎわうのではないかと思う。海岸の向こうに山が連なる景色を眺めていると、南伊豆らしい地形を感じられた。

弓ヶ浜の砂浜
弓ヶ浜の砂浜

石廊崎へ向かう道には、石室神社の白い鳥居があった。木々に囲まれた参道に鳥居と狛犬が立ち、先ほどまでの海岸風景とは違う厳かな雰囲気がある。石廊崎は伊豆半島最南端の岬で、石室神社と熊野神社が岬の断崖に鎮座している。海底火山由来の火山岩による荒々しい地形が特徴で、鳥居をくぐった先にも、岬の岩場へ続く道が伸びていた。

石室神社の鳥居
石室神社の鳥居

ごつごつした三角形の岩の周辺はきれいに整備されていた。

石廊崎の三角岩
石廊崎の三角岩

さらに奥へ進むと、岩に寄り添うように熊野神社の小さな祠があり、こんな場所によく建てたものだと思った。祠の背後には大きな岩壁が迫り、神社そのものが岬の地形に組み込まれているように見える。足元や周囲の岩の形を確かめながら歩く場所で、石廊崎の険しさを実感した。

熊野神社の祠
熊野神社の祠

海側には「伊豆七島展望図」と刻まれた石版もあった。天気のよい日には実際に島々が見えるのだろう。岬から見る海は波が岩場へ打ち寄せてダイナミックで、海の青さも際立っていた。断崖の下では白い波が渦をつくり、遠くの海面まで深い青が続いている。海岸線を見渡す景色とは違い、海の力を近くに感じる眺めだった。

伊豆七島展望図
伊豆七島展望図
石廊崎の岩礁海岸
石廊崎の岩礁海岸
石廊崎への道なりには、白くてかわいらしい石廊埼灯台もあった。荒々しい黒い岩と濃い緑の中に白い灯台が立っているため、周囲の景観の中でよく目に入る。大きな建造物ではないが、岬の先端で海を見守る灯台として印象に残った。石廊崎は起伏もあり、自転車で向かうにはそれなりに体力を使ったが、山々と海のダイナミックさを続けて感じられる道だった。
石廊埼灯台
石廊埼灯台

石廊崎の散策を終えた後は下田市へ戻り、まず和歌の浦遊歩道付近の海岸線を歩いた。遊歩道は海に沿って整備され、黒い手すりの向こうに穏やかな入り江と緑の斜面が見える。石廊崎の荒々しい海とは異なり、こちらは静かな海岸の表情を楽しめた。自転車で走った後に、海を眺めながら一通り散策できたのもよかった。

和歌の浦の海岸遊歩道
和歌の浦の海岸遊歩道

最後に下田市内中心部のペリーロード周辺を歩いた。古くからの街並みに赤い橋がよく映え、平滑川に架かる風情のある石の橋も残っていた。柳の枝が川面へ垂れ、なまこ壁や伊豆石造りの古民家と水路が一体になった景観は、海岸とは別の下田らしさを感じさせる。ペリーロードは、1854年の黒船来航後、ペリー提督一行が下田港から了仙寺まで行進した約500〜700mの道で、この地では日米和親条約の付帯協定である下田条約が締結された。港側ではペリー艦隊来航記念碑も見て、黒船と下田にまつわる歴史を少し思い出した。

ペリーロードの赤い橋
ペリーロードの赤い橋
古い石造りの橋
古い石造りの橋
ペリー来航記念碑
ペリー来航記念碑
帰りは、自転車をそのまま載せられるサイクルトレインがあったため、非常に楽に帰路に就くことができた。東伊豆から南伊豆にかけてのサイクリングは起伏もあるが、素晴らしい山々と海のダイナミックさを一度に味わえる。行き着く街もどこも美しく整備されていて、また訪れたいと思う場所ばかりだった。翌日は城ヶ崎方面を見る予定で少しハードなスケジュールだったため、この日は早めに寝ることにした。
車内のサイクルトレイン
車内のサイクルトレイン

海岸の景色だけでなく、温泉、食事、神社、歴史的な街並みまで自転車でつないで巡りたい人に向いた旅だった。

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