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伊豆長岡・修善寺・沼津港めぐり(竹林の小径・独鈷の湯・びゅうお)

カテゴリ:神社仏閣・史跡・自然訪問時期:2020年8月8月の気候: 24.4〜30.1℃ / 降水 269.7mm(雨18.4日)関連スポット:真宗大谷派 弥勒山 西琳寺源氏山公園独鈷の湯竹林の小径日枝神社沼津 港口公園沼津港大型展望水門 びゅうお
伊豆長岡・修善寺・沼津港めぐり(竹林の小径・独鈷の湯・びゅうお)
夜の竹林の小径

前日の自転車で長い距離を走ったため、この日は程よい筋肉痛が残っていた。山からの景色を少し見ながら、伊豆長岡から修善寺、さらに沼津港まで足を延ばすことにした。

宿泊していた弘法の湯から少し南へ進むと、西琳寺が見えてきた。門の手前には「弥勒菩薩参道」と書かれており、そこから歩いていくと、赤い衣装を着たお地蔵さんが並ぶ場所に出る。木々に囲まれた道はきちんと整備されていて、斜面を上りながら境内へ向かう形になっていた。西琳寺は源氏山の東麓にある古刹で、弘法大師が弘仁元年(810年)に開いたと伝わっている。宇治川の戦いで敗れた源三位頼政の菩提を弔うため、あやめ御前が草庵を結んだことでも知られ、境内には供養塔もある。参道の静けさと、山の中に置かれた石仏の姿から、温泉街の近くにありながら落ち着いた場所だと感じた。

西琳寺の山門
西琳寺の山門

参道の脇には小さな堂や石灯籠があり、赤い前掛けをしたお地蔵さんが木立の中に立っていた。足元には落ち葉があり、斜面の緑と石の色が馴染んでいる。由来を知ってから歩くと、単に寺を訪れるというより、歴史の残る山道をたどっているような感覚があった。

赤衣のお地蔵さん
赤衣のお地蔵さん

西琳寺からは源氏山公園へ向かった。源氏山公園は伊豆長岡温泉の東西の中央にある小高い山を整備した公園で、赤松林の中に散策路が通っている。頂上から見た街並みは、建物の集まる市街地と周囲の緑とのコントラストがはっきりしていてよかった。田方平野の広がりや、狩野川の流れも望める場所で、山の上から温泉街やその周辺を見渡すことで、普段歩いている場所の位置関係も少し分かりやすくなる。前日の自転車の疲れはあったものの、景色を眺めながら歩くにはちょうどよかった。

源氏山からの街並み
源氏山からの街並み

公園を反対側へ抜けたところで昼食にした。選んだのは、付近では有名なひょうたん寿司である。ネタは少しだけ小ぶりだったが、ひとつひとつ丁寧に作られていて、素材の良さが生きていた。握りが並んだ皿は見た目にも整っており、実際に食べてもとてもおいしかった。価格もリーズナブルで、観光の途中でも利用しやすい印象だった。伊豆長岡に来る機会があれば、何度でも訪れたいと思える昼食になった。

ひょうたん寿司の握り
ひょうたん寿司の握り

こうして伊豆長岡での滞在を終え、宿で少しゆっくりしてから修善寺へ向かった。到着したころには日は完全に沈み、すでに夜になっていた。桂川河畔にある独鈷の湯は、修善寺温泉発祥の湯として知られる場所で、大同2年(807年)に空海、つまり弘法大師が仏具の独鈷杵で川の岩を打ち、霊泉を湧き出させたと伝わっている。現在は見学のみで、入浴はできない。ライトアップされた独鈷の湯は、昼間に見る温泉街とは異なり、暗い川面や周囲の明かりの中で印象に残った。

夜の独鈷の湯
夜の独鈷の湯

独鈷の湯の脇から桂橋、楓橋にかけて続く竹林の小径にも入った。約300mの散策路で、1995年に整備されたものだという。昼間の竹林とは違い、夜は足元の道と竹の幹が照明に浮かび、奥へ続く道の先が暗がりに溶けていた。竹の葉に囲まれた細い道を歩くと、温泉街の中にいることを一度忘れるような静けさがある。ライトアップによって見える範囲が限られるため、昼とは別の表情を楽しめた。

夜の竹林の小径
夜の竹林の小径

温泉に入るため、筥湯にも立ち寄った。入れるかと思っていたが、残念ながら閉館時間とのことだった。今回は利用できなかったので、次に来たときは必ず入りたい。夜の散策では、温泉に入ってから歩ければさらによかったと思うが、閉館時間に間に合わなかったことは今回の気になった点として残った。

日枝神社は、鳥居と建物がライトアップされていて、普段とは異なる表情を見ることができた。修禅寺に隣接し、かつてその鎮守社であった神社で、境内には静岡県指定天然記念物の大木「一位樫」がある。石段の上に見える社殿は照明を受けて浮かび上がり、鳥居のしめ縄や境内の木々も夜の中で印象的に見えた。昼間なら通り過ぎてしまいそうな場所でも、夜に訪れると光と影の変化に目が向く。

ライトアップされた鳥居
ライトアップされた鳥居

社殿の正面は明かりで丁寧に照らされ、濡れたように光る参道と、左右の暗い木立との対比があった。夜中の修善寺を訪れたことはなかったので、今回はよい体験だったように思う。真夏の時期でも夜だったため涼しく、日中の暑さを避けて歩けたのもよかった。歴史のある温泉街を、昼の観光地としてではなく、静かな夜の町として見ることができた。

夜の日枝神社社殿
夜の日枝神社社殿

ホテルへ戻って就寝し、翌日は沼津港へ向かった。港口公園は海の近くを散歩する場所として適しており、園内には千本港神社もあった。木々の間に鳥居と社殿があり、港の開けた景色とは違う静かな空間になっている。港に近い場所でありながら緑が多く、歩いている途中に立ち止まって休むのにも向いていた。公園からは沼津港の水面や対岸の施設も見え、海辺を歩いている実感があった。

千本港神社の鳥居
千本港神社の鳥居

港口公園の近くには沼津港の建物が並び、青い海の向こうに山の姿も見えていた。水面は日差しを受けて細かく光り、港の施設と自然の景色が同じ視界に入る。沼津港らしい開放感があり、食事だけを目的に訪れるより、周辺を歩いてから店へ向かう方がこの場所の雰囲気を味わいやすいと思った。

沼津港の水面と市場
沼津港の水面と市場

すぐそばにある沼津港大型展望水門びゅうおは、近くで見ると存在感の大きい建物だった。東海地震の津波対策として2004年に完成した水門で、扉体は幅40m、高さ9.3m、重量406tと日本最大級だという。地上約30mの展望回廊からは、富士山や箱根連山、大瀬崎などを360度見渡せる。水門というと機能を担う設備の印象が強いが、内部から海や港の様子を眺められるため、実際に上ってみると新鮮だった。港の岸壁や建物、海へ続く水路を高い位置から見ることで、地上を歩くときとは違う広がりが得られた。

沼津港大型展望水門
沼津港大型展望水門

展望回廊からは、港を囲む山並みと市街地、船の出入りする水面が一つにつながって見えた。大きな水門の構造そのものを眺める面白さもあり、海の風景だけでなく、港を守る施設としての姿を実感できる場所だった。沼津港を歩くなら、港口公園や市場周辺と合わせて訪れると、海辺の景色を異なる高さから見ることができる。

びゅうおからの港景色
びゅうおからの港景色

帰りには海鮮丼と干物という、沼津らしい昼食を食べた。海鮮丼には魚介やしらすなどが盛られ、味噌汁とともに港での食事らしい内容だった。観光の最後に海のものを食べられたことで満足し、そのまま次のホテルへ向かった。伊豆長岡、修善寺、沼津港を続けて回ると、寺社や温泉の歴史、山からの景色、竹林の夜道、港の海産物まで、それぞれ異なる要素を一度に楽しめる。

沼津港の海鮮丼
沼津港の海鮮丼

伊豆長岡や修善寺は歴史や海産物、温泉が有名で、今回はその一部を十分に堪能できたように思うので、景色を歩いて楽しみたい人にも、食事と温泉を組み合わせたい人にも、何度でも訪れたい場所である。

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