2019年7月、前日の伊良部島・下地島サイクリングに続いて、来間島と宮古島南東部を自転車でめぐった。海岸や橋、岬、食事処を一度に訪ねられる行程だったが、場所ごとに海の表情が違っていた。
与那覇前浜ビーチ
最初に立ち寄ったのは与那覇前浜ビーチだった。天候はあまり良くなかったものの、海は高い透明度を保ち、美しい青色に見えた。砂浜にはレンタル屋があり、用具が並ぶ一角からは、シーズンにはかなり人が訪れる場所なのだろうと感じられた。白砂と海のコントラストから「東洋一の白い砂浜」とも称される、全長約7kmのロングビーチで、地元では前浜(マイパマ)と呼ばれている。全日本トライアスロン宮古島大会のスタート・ゴール地点でもある。海上には来間大橋が伸びており、砂浜と橋を一緒に眺めると、曇り空でも景色としてまとまっていた。

来間大橋と来間島サイクリング
ビーチから見た来間大橋は、海の青、空、橋の線が重なり、一枚の絵のような眺めになっていた。橋は宮古島と来間島を結ぶ全長1,690mで、1988年に着工し、1995年3月に開通した。開通当時は農道橋として日本最長だったという。50トン級の船舶が通れるよう中央部が盛り上がった形になっており、車道の下には宮古島の地下ダムから来間島へ灌漑用水を送るパイプラインも通っている。橋を渡り終える頃には天候が少しずつ良くなり、海と自転車を記念に撮影した。





皆愛屋でランチ
宮古島へ戻った後は、来間大橋の手前、与那覇前浜近くにある皆愛屋で昼食にした。注文したのは、ゆし豆腐そばセット。豆腐専門店だけあって、そばの上に豆腐がのっているほか、揚げた豆腐でおにぎりを包んだものも添えられていた。どれも味は優しく、とてもおいしかった。皆愛屋では毎朝海水を汲み上げ、釜で仕込む昔ながらの製法で島豆腐を作っており、ふわふわのゆし豆腐を使った宮古そばが名物になっている。自転車で海岸をめぐった後の食事として、重すぎないところも良かった。

インギャーマリンガーデン
ランチの後は東へ進み、インギャーマリンガーデンへ向かった。途中で白い小さなヤギに遭遇した。予定に入れていた見どころではないが、こうした道中のふとした動物との出会いには、走り続けていた気持ちが緩むような癒やしがあった。

インギャーマリンガーデンに着いた時の第一印象は、岩と海と山のコントラストが素晴らしいというものだった。天然の入り江を生かしたシュノーケリングスポットで、実際に泳いでみると海の透明度が高く、とても気持ちがよかった。「インギャー」は宮古島の方言で、インが海、ギャーが湧き水を意味し、入り江から湧き水が湧いていることに由来するという。波が穏やかなため、スキューバダイビングの講習にも使われている。入り江の奥は岩に囲まれ、海水の色も場所によって緑から青へ変わって見えた。






東平安名崎
その後は来た道を戻り、宮古島の最東端にある東平安名崎へ向かった。全長約2kmの岬で、隆起サンゴ礁による断崖が続く国指定名勝である。現地ではマムヤの墓や白い灯台を見て、灯台内部の見学も行った。マムヤの墓は、絶世の美女マムヤと宮古島の按司との悲恋伝説にちなむ岩で、周囲の海岸風景の中でも目を引く存在だった。

海上には岩が不規則に並び、透明度の高い海の底まで見通せる場所もあった。これらの巨岩は津波岩と呼ばれ、1771年の明和の大津波で打ち上げられたと伝わっている。岬の先端に立つ平安名埼灯台は高さ24.5mで、内部が公開されている全国16基の「のぼれる灯台」のひとつ。日本最南端に位置する灯台ということもあり、岬の先端まで続く道と白い塔の組み合わせが目を引いた。


新城海岸
最後に北上して新城海岸へ向かった。東平安名崎の北西約4kmにある、長さ約700mの遠浅のビーチで、白い砂浜と澄んだ海のコントラストが美しかった。浜にはパラソル用の机が立ち並び、海の向こうまで浅瀬が続いている。沖合500mまでサンゴ礁の浅瀬、イノーが広がり、熱帯魚や亀を見ることができるという。ウミガメとの遭遇率が高いシュノーケリングスポットとして知られているが、今回は海岸の景色を眺めて自転車の行程を終えた。

