クタイシの旧市街を歩いたときは、コルキスの噴水を中心に見どころが配置されていて、街の構造が分かりやすいと感じた。3千年以上の歴史を持つクタイシは、コルキス王国やアルゴノート伝説で知られる街でもあり、王女メディナやアイエーテースの話を思い出しながら散策した。
コルキスの噴水は、クタイシ中心部の円形広場にある大きな噴水で、2011年に除幕され、2012年5月完成とも言われている。ジョージア人建築家David Gogichaishviliによるもので、ヴァニ遺跡など周辺で出土した黄金細工のレプリカ30体が配されている。頂部にはコルキス王アイエーテースの馬が2頭据えられ、周囲にも動物をかたどった像が並ぶ。旧市街を歩くとき、私にとっては常に戻ってこられる目印だった。

噴水の北側には壮大なMeskhishvili Theaterがある。正面には列柱と大階段を備えた円形に近い建物があり、青空の下で広場から見ても存在感があった。噴水の西側にあるクタイシ中央公園は市民の憩いの場で、公園の目の前には市内のさまざまな場所へ行ける使い勝手のよいバス停もある。

中央公園の中にはさまざまなオブジェが置かれ、散歩の途中に眺められる。木々の間には音楽を題材にした白い彫刻もあり、広い緑陰が落ち着いた雰囲気をつくっていた。心を癒してくれる噴水やベンチもあるので、休憩にはちょうどよい。私はパン屋でロビアニやハチャプリを買い、ここでベンチに座ってたまに食べていた。





公園の横には有名なWhite Bridgeがある。橋の上には映画のワンシーンをモチーフにした、帽子を両腕に持つ像があり、橋や山々の風景を背景に立っている。北側からは橋と川沿いの街並み、南側には遠くまで続く川の風景を見ることができた。旧市街そのものは大きくないが、こうした見どころやマーケットがまとまっていて、落ち着いて生活できるところだと思う。トビリシやバトゥミと比較すると人々が柔和な感じがするという話もよく聞くが、環境による影響もあるかもしれないものの、少なくとも私はそういう印象を持った。






Veriko Anjaparidze Squareの右手にあるBikentia’s Kebaberyは、有名なケバブ屋である。2つの大きなケバブにピリ辛ソースがかかっており、ビールがよく進んだ。このセットは12ラリで、すべて食べると本当にお腹いっぱいになった。気軽な店でしっかり食べたいときに向いている。

最後はWhite Bridgeを西側へ少し歩いたところにあるEldepoである。皮の薄いヒンカリが有名で、実際に食べてもおいしかった。豆の煮込み料理であるロビオもリーズナブルで、味もよかった。店内には雰囲気があり、サービス料は掛かるものの、万人に勧めやすいレストランだと思う。薄い皮のヒンカリとビールが並ぶ食卓は、クタイシでの食事をよく表していた。

