ルーマニアから向かうウィーンへの経由地として、2度目となるミラノへの再訪を決定した。航空券を含めても滞在費を抑えられたため、短い期間ではあるが再びこの地を歩く機会を得た。
ミラノのドゥオーモ
ミラノでの最初に向かった場所は、やはりドゥオーモであった。ミラノのシンボルであるこのゴシック様式の大聖堂は、着工から完成まで約600年を要した歴史ある建造物だ。無数の尖塔と重厚な大理石の外壁が空に向かって伸びる様子は、10年ぶりに見てもなお圧倒されるものがあった。イタリア最大級のカトリック聖堂としての威容は、屋上テラスからの眺望も含め、これを見るためだけにミラノへ立ち寄ったと言っても過言ではないほど感動的だった。

GROM Gelato
街歩きの合間には、スカラ座近くにあるGROMへ足を運んだ。同店は2003年にトリノで創業したジェラートチェーンで、人工着色料や香料を一切使わず、自然な原材料に徹底的にこだわっていることで知られている。前回は別の有名店を利用したため、今回はここでチョコレートとピスタチオのジェラートをカップで注文した。素材の味を最大限に引き出した濃厚なジェラートは、期待通り非常においしく、歩き疲れた体に心地よい甘さが染みわたった。

Piazza degli Affari
次に訪れたのは、これまで足を運んだことのなかったPiazza degli Affariである。ここはイタリア証券取引所であるボルサ・イタリアーナの本館前にある広場だ。中央には中指を立てた巨大な大理石の手の彫刻、「L.O.V.E.」が設置されている。マウリツィオ・カテランによるこの作品は、金融街への皮肉を込めて作られたことで強い賛否を呼んだ経緯がある。実際に目の当たりにすると、その挑発的な造形が非常に印象に残る一方で、周囲を見渡してもそれ以外には特に何も見当たらず、独特のユーモアが漂う一区域を通り過ぎるような不思議な体験だった。

スフォルツェスコ城
旅の最後に向かった先は、スフォルツェスコ城である。15世紀にスフォルツァ家の居城として築かれたこの要塞は、かつての威風を今に伝えており、内部には複数の美術館や博物館が収蔵されている。特にミケランジェロの最後の未完作、「ロンダニーニのピエタ」を収蔵する部屋があることでも有名である。前回同様の見事な外観であったが、今回はちょうどイベントが行われており、前回撮り逃していた静かな中庭の写真を撮り終えることができた。城の背後に広がるセンピオーネ公園を抜け、今回の短いミラノの滞在を終えた。城の敷地内には、イベントの設営によるものか、巨大な銀色のハート型のオブジェが置かれ、陽光を反射して存在感を放っていた。


今回の再訪でもミラノの変わらぬ魅力を再確認できた。短時間の滞在であったが、象徴的な建築と新しい発見のバランスが良く、充実した時間となった。