2020年12月下旬、沼津の海産物と自然を楽しみ、まだ訪れたことのなかった熱海の来宮神社周辺を歩くため、車で出かけた。駅に近いホテルを拠点に、食事と散策、温泉を組み合わせた旅になった。
沼津ではまず、昼食にひもの和助のひもの定食セットを注文した。大きな魚は身がぎゅっと凝縮していて旨味があり、炭火で焼いた香ばしさも印象に残った。干物にして焼くと、魚の味が段違いにうまくなると感じた。定食にはご飯や汁物、小鉢、漬物、天ぷらも添えられており、歩き始める前の食事としてしっかり満足できた。

その後に向かった千本松原は、縦長の公園の中に松林が広がる場所だった。白砂青松100選にも選ばれた景勝地で、狩野川河口から田子の浦にかけて松林が続いている。園内には小さな稲荷神社もあり、松の間を通る細い道や、落ち葉の残る地面の静かな景色を楽しめた。風の影響を受けたのか、斜めに生えているような松が多く、同じ方向に傾く木々の姿にはこの場所らしさがあった。



お腹が空いたところで、魚市場近くの海鮮丼工房尽へ移動し、金目鯛地魚丼を食べた。丼にはさまざまな魚が盛られており、甘みのある魚を気軽に味わえた。刺身好きの私にとって、海産物が有名な沼津はやはり素晴らしい街だと再確認した。

食後は川沿いを散歩しながら香貫山へ向かった。通りがかりの金網にあった標識で、ここが標高193mだと分かった。香貫山は沼津市街地南東部にある標高193mの山で、中腹の香陵台まで道路が通じているため、気軽にアクセスできる。標識には「沼津アルプス」や山頂を示す案内もあり、低い山ながら歩いている実感があった。

展望台周辺では、富士山を背景にした四角いアートが目に入り、紅葉も残っていた。広々とした場所には綺麗な五重塔があり、町並みや千本松原、富士山、南アルプスを一望できる展望もこの山の見どころだと思う。訪れた日は富士山に雲がかかっていたが、山と空を背景にしたアートや、チェック模様の床との組み合わせは独特だった。




翌日は、前日の歩行で足に疲労がたまっていたため、まず熱海市の大湯にある日航亭へ向かった。広々とした湯舟で温泉に浸かると、効能もあって疲れが吹き飛んだように感じた。建物の前には温泉街らしい案内や石造りの飾りがあり、周囲の細い道と合わせて、熱海の古くからの湯の雰囲気が残っていた。

この付近には温泉が湧き出ている岩場のようなものが点在しており、湯前神社もある。鳥居の向こうに石段と社殿が続き、石垣や木々に囲まれた境内は、温泉街の中にある神社ならではの独特な雰囲気だった。岩の間から水が流れるような場所もあり、温泉と信仰が近い距離にあることを感じながら歩けた。





熱海で最後に向かったのは海の方にある熱海親水公園だった。海岸通りを歩き、船が並ぶ様子や、山の斜面に広がる熱海の町並みを眺めた。親水公園には椰子の木が並ぶ広い歩道や港の景色があり、日航亭と来宮神社を歩いた後に海辺で過ごす時間は、気持ちをゆるめるのにちょうどよかった。



駅近くの和菓子屋、間瀬ではあんみつを食べた。あんみつの甘さがおいしく、歩き疲れた体をいやしてくれた。コーヒーも飲みながら、最後は店内で落ち着いて過ごせた。

沼津の海産物と自然、熱海の温泉と文化を一度に楽しめた充実した旅で、私はこの周辺が個人的に大好きなので、何度でも再訪して新しい良さを見つけたいと思っている。