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パフォス散策(パフォス城・考古学公園など)

カテゴリ:史跡・リゾート訪問時期:2019年5月5月の気候: 16.3〜24.3℃ / 降水 32.1mm(雨6.2日)関連スポット:Municipal Bathsパフォス城パフォス考古学公園ディオニソスの館テセウスの館Church of Agion Anargyron
パフォス散策(パフォス城・考古学公園など)
海辺のパフォス城

2019年5月、ラルナカからパフォスへ移動し、海沿いのリゾート風景と古代遺跡を中心に散策した。パフォスは観光地としての便利さがありながら、全体に落ち着いた時間の流れる町だった。

ラルナカ空港では朝早めに起き、パフォス行きのバスに乗る支度をした。バス停の近くで待っていると猫が近寄ってきて、ベンチの物置の上でそのまま寝始めた。出発前の慌ただしさの中で、猫だけが場所を決めてくつろいでいる様子が少し面白かった。バスでの移動は大体2時間程度で、パフォスに着いてからホテルにチェックインし、まず海の方へ向かった。

ベンチで眠る猫
ベンチで眠る猫

最初に見たMunicipal Bathsは、本格的なビーチというより遊歩道にかなり近い、小さめの砂利浜のような場所だった。砂浜を目当てにすると印象は違うかもしれないが、海は青く、その色から水の透明度がよくわかった。海沿いにはヤシの木が並ぶ遊歩道が続いていて、周辺の雰囲気にはリゾート地らしさがある。海を眺めながら歩く場所としては気持ちよく、泳ごうと思えばいつでも泳げそうな環境なのもパフォスらしいところだと思った。

ヤシ並ぶ海辺
ヤシ並ぶ海辺

海沿いを西へ歩くと、海を隔てて橋がかかったパフォス城が見えてきた。四角く、強固そうな外観の城だが、規模はかなり小さめで、気軽に見学できる大きさだった。もともとは港を守るために築かれたビザンツ時代の要塞で、13世紀にリュジニャン朝によって再建されたという。1570年のオスマン帝国侵攻の際にはヴェネツィア人が一度解体し、その後、オスマン帝国がキプロスを征服すると16世紀に再建され、現在の姿になったとされている。港の水面と石造りの城が近接しているため、規模以上に存在感があった。

海辺のパフォス城
海辺のパフォス城

城から北へ進むと、パフォス考古学公園に入ることができた。中に入ってさらに北上すると、白い灯台と、ローマ式の小劇場のような遺構が現れた。小さな町に見える現在のパフォスだが、遥か昔には人々がここに集まり、音楽や劇が開かれていたのだろうと思わせる場所だった。この小劇場はオデオンと呼ばれ、2世紀頃のローマ時代に建てられたとされる、キプロス有数の重要な遺跡のひとつだという。段状の客席と舞台の跡を見ていると、建物が残っているというより、かつてここで人が過ごしていた時間を想像する遺跡だった。

白い灯台とオデオン
白い灯台とオデオン

オデオンの南にはディオニソスの館がある。中に入ると、ギリシャ神話などをモチーフにした数々のモザイク画が床一面に残されていて、考古学公園の中でも特に見ごたえがあった。幾何学模様の縁取りの中に人物や動物、神話の場面が配置されており、細かな石を使って描かれた表現を近くで見ることができる。現在の建物に囲われて保存されているため、屋外の遺跡を歩いてきた後でも、床の図柄に集中して見ることができた。

ディオニソス館の床画
ディオニソス館の床画

ディオニソスの館は2世紀末頃に建てられたローマ貴族の邸宅で、約2000平方メートルの敷地のうち556平方メートルがモザイクで覆われている。ワインの神ディオニソスにちなんで名付けられ、神話や狩猟の場面を描いた床モザイクで知られている。一方で、4世紀の地震によって破壊され、放棄されたと考えられている。現在残るモザイクは、かつての邸宅の広さや装飾の密度を想像させるものだった。細部を追いながら見ていると時間がかかるが、遺跡巡りの中ではそれだけ立ち止まる価値を感じた。

神話描くモザイク
神話描くモザイク

ディオニソスの館を出て少し歩くと、遺跡の間に紫や黄色の花々が咲いていた。石や土の色が続く場所で、集中して作品を見た後に花の色が目に入り、ちょうどよい癒しになった。遺跡だけでなく、その周囲の季節の風景も含めて歩けるのがよかった。

遺跡に咲く花々
遺跡に咲く花々

テセウスの館の近くには、当時の柱が立ち並び、床にモザイク画が残る場所があった。崩れた壁や石材の間に柱だけが連続して立っていて、邸宅の構造を想像しやすい。テセウスの館は2世紀後半に建てられたローマ時代の邸宅で、キプロス最大級のローマ建築のひとつとされる。柱の並びを見ていると、ここが単なる小規模な住居跡ではなく、かなり大きな建築だったことが伝わってきた。

テセウス館の列柱
テセウス館の列柱

特に印象に残ったのは、円形に削られた岩に丸く描かれた、テセウスとミノタウロスのモザイク画だった。円を重ねるような装飾の中央に場面が描かれていて、床に置かれた一枚の絵とは違う、建物の一部としての迫力があった。名前の由来になったテセウスとミノタウロスの戦いのほか、アキレスの誕生を描いた場面などもあるという。こうしてこの日の遺跡巡りを終えた。

テセウスとミノタウロス
テセウスとミノタウロス

遺跡巡りの後、泊まっているホステルでは少し面倒なこともあった。昨日、中年のおじさんに5ユーロを貸してほしいと言われて貸したのだが、今日になってもなかなか返してくれなかった。返却するように言ってみても知らんぷりで、こちらの言い分も聞こうとしない。自分だけでは話が進まなかったため、ホテルの人の力も借りて返してもらったが、その中年はコインを投げ返すようにしてきた。海外でこういうやり取りをすると、お金が返ってこない可能性があることはわかっていた。それでも、実際に返してもらえなさそうな展開になるとストレスはたまる。最終的に5ユーロが無事に戻ってきたことには安心した。

翌日の散策と夕食

次の日は街の中を軽く散策し、夕日に映えるChurch of Agion Anargyronを見た。教会の外観に夕方の光が当たり、空の明るさが残る中で建物の輪郭が浮かんでいた。遺跡とは違う現在のパフォスの景色として、静かに印象に残っている。

夕暮れの教会
夕暮れの教会

夕食には、ピタサンドの有名店として知られるVasanoへ行った。豚肉と野菜がたっぷり入ったピタサンドと赤ワインを注文し、普通のサイズを頼んだが、食べ終わる頃にはだいぶお腹いっぱいになった。何より豚肉がとてもジューシーで、率直に言って最高においしかった。遺跡を歩き回った後の食事として、量と満足感の両方があった。

豚肉たっぷりのピタ
豚肉たっぷりのピタ

パフォスは、港の近くに大きめのスーパーマーケットがあり何でも揃う一方、海で泳ごうと思えばいつでも泳げる、落ち着いたリゾート地だった。歴史があって散策も楽しく、ゆっくり時間を過ごしたい人に向いていると感じたので、機会があればまた訪れたい。

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