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首里城と波上宮周辺の散策

カテゴリ:史跡・寺社訪問時期:2019年7月7月の気候: 26.9〜30.9℃ / 降水 155.5mm(雨21.2日)関連スポット:上の毛首里城波上宮
首里城と波上宮周辺の散策
御差床の玉座

沖縄滞在中、意外にもまだ首里城を訪れていないことに気づき、那覇市内からゆいレールに乗って首里駅へ向かった。首里城だけでなく、首里そばと波上宮も組み合わせ、歴史と沖縄らしい風景を続けて楽しむ一日になった。

首里駅に着くと、ちょうどお腹が空いていたので、まず首里そばでそばとじゅーしーを注文した。そばには新鮮な野菜がしっかり煮込まれていて、やさしい味のつゆとよく絡んでいた。ほうとうを思わせるところもあったが、沖縄で食べる首里そばとしてとても美味しく、何度食べても飽きなさそうな味だった。価格もリーズナブルなので、首里城を歩く前の食事にはちょうどよかった。木の風合いが残るテーブルの上には、そばとじゅーしーが並び、飾らない食事の雰囲気も印象に残っている。

首里そばとじゅーしー
首里そばとじゅーしー

上の毛

首里城へは、上の毛公園から登っていくコースを選んだ。これは正解だったと思う。上の毛(うぃーのもー)は、ゆいレール首里駅から首里城へ向かう途中にある小さな公園で、首里駅は首里城の入口とは反対側に位置している。公園の入口から城壁の脇を歩き、坂や階段を経て正門側へ向かう道のりは15分ほど。途中からは城壁や首里の街並みをきれいに見渡すことができ、歩きながら首里城への期待が高まっていった。

上の毛の案内表示
上の毛の案内表示

青空の下、城壁の石積みと緑、その先に広がる住宅街や海が一緒に見えた。沖縄独特の城壁を間近に感じながら歩ける散歩道として親しまれているというのも納得できる。階段を下りる場所からは、重なった石垣と緑の斜面が続き、首里城が単に建物を見るだけの場所ではなく、地形を生かした城だったことも感じられた。

上の毛からの眺望
上の毛からの眺望
石垣沿いの階段道
石垣沿いの階段道

首里城

広福門をくぐり、少し歩くと首里城にたどり着いた。広福門(こうふくもん)は首里城の第四の門で、別名は長御門(ながうじょう)。「広福」には「福を行き渡らせる」という意味があり、ほかの門とは違って建物そのものが門の機能を持つ形式になっている。門前は城内でも眺めのよい場所とされ、王府時代には神社仏閣を管理する寺社座と、士族の財産争いを調停する大与座という役所が置かれていた。現在は券売所などに利用されている。

広福門の正面
広福門の正面

朱色の建物には金や白などの細工が施され、独特ながら非常に見どころのある城だった。正殿は琉球王国の政治・外交・宗教儀礼の中心だった建物で、私が訪れた2019年7月にはその姿を見学できた。正殿二階は、日常的には王妃や身分の高い女官たちが使用した「大庫理(うふぐい)」と呼ばれる空間だったという。その後、2019年10月の火災で正殿は焼失し、現在は2026年秋の完工を目指して再建工事が進められている。

首里城正殿
首里城正殿

書院・鎖之間も見学した。書院は国王が日常の執務を行った「御書院」と呼ばれる広間がある建物で、中国皇帝の使者である冊封使や、那覇駐在の薩摩役人を招いて接待する場所でもあった。隣接する鎖之間は王子などの控え所で、諸役の者を招いて懇談する「御鎖之間」と呼ばれる広間がある。書院の造りは質素だが実用的で、庭に面した座敷の落ち着いた雰囲気もよかった。書院・鎖之間は2007年に復元が完成しており、庭園は2009年に国の名勝に指定されている。

琉球菓子とさんぴん茶
琉球菓子とさんぴん茶

ここでは琉球菓子とさんぴん茶をいただく呈茶体験もした。花ぼうる、くんぺん、ちいるんこう、ちんすこうの4種類のお茶菓子と、ジャスミン茶であるさんぴん茶による、当時のおもてなしを有料で体験できる内容だった。実際に座敷から庭を眺めながら味わうことができ、見学だけで終わらない充実した時間になった。

書院から望む庭園
書院から望む庭園

御差床(うさすか)は豪華で、正面には「中山世土」の扁額が掲げられていた。赤と白で飾られた玉座は、まさに琉球国王が座る場所という雰囲気だった。御差床は正殿二階にある国王の玉座で、さまざまな儀式や祝宴が行われた場所。壇の形式は寺院の須弥壇に似ており、正面には一対の金龍柱が立つ。「中山世土(ちゅうざんせいど)」の扁額は、かつて中国皇帝から贈られた御書のひとつで、古い記録をもとに再現されたものだという。

御差床の玉座
御差床の玉座

城内からは庭園、街、海を一度に眺めることができ、すがすがしい気分になった。緑の庭園から市街地、さらに水平線までが連続して見える眺めは、首里城が高台に築かれたことを実感させるものだった。

城内からの市街地
城内からの市街地

帰る際に庭園から見た城壁はかなり高く、防御性の高さを表していた。芝生の広がる園内から見上げる石垣や門の配置には、華やかな正殿とは異なる緊張感があった。美福門(びふくもん)は階段から高い場所にあり、青空に映えていて美しかった。首里城東南、王妃や女官たちが暮らした御内原から首里赤田方面へ抜ける内郭の門で、尚巴志王代(1422〜39年)の創建と伝わる。赤田側にあったことから「赤田御門」とも呼ばれ、北城郭から階段を上った先にある、通常の観光コースから少し外れた場所だった。

庭園から見た城壁
庭園から見た城壁
青空に映える美福門
青空に映える美福門

波上宮

その後、ゆいレールで那覇市内へ戻り、波上宮に立ち寄った。波上宮(なみのうえぐう、地元では「なんみんさん」)は、那覇港を望む隆起サンゴ礁の断崖上に鎮座する神社で、波の上ビーチのすぐそばにあるため、とても目立つ場所にある。琉球八社の中でも最上位に位置し、琉球国新一の宮にも認定されている。祭神は熊野三神の伊弉冉尊・速玉男尊・事解男尊。創始年は不詳だが、古くから海の彼方の理想郷「ニライカナイ」への祈りの聖地とされ、1522年に真言宗の僧・日秀上人が再興して熊野信仰を広めたと伝わっている。5月17日の例大祭に合わせて開かれる「なんみん祭」では特に賑わうという。

波上宮の鳥居
波上宮の鳥居

本殿は海の近くとは思えないほどきれいに整えられており、お参りに来ている人もちらほら見かけた。社殿のそばからは、緑の先に波の上ビーチと海、港に停泊する大きな船まで見渡せた。参拝の後は波の上ビーチで少し泳ぎ、ホテルへ戻った。

波の上ビーチと港
波の上ビーチと港
波上宮の本殿
波上宮の本殿
那覇市周辺は少し混雑があるものの、首里城や波上宮のように歴史を感じられる場所と、海で泳ぐようなアクティビティを一緒に楽しめるところが魅力だと、今回も改めて感じた。
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