2019年7月、石垣島からフェリーですぐの竹富島へ日帰りで行くことにした。小さな島を自転車で巡りながら、浜辺と集落の景色を続けて楽しめる一日になった。
石垣島から竹富島へ、カイジ浜
竹富島へは石垣港離島ターミナルからフェリーで約10〜15分。定期便も頻発しているため、日帰りでも十分に周遊できる。乗船口から海を眺めているうちにすぐ到着し、島に着いて貸自転車屋さんを見てみると、建物の屋根にシーサーが載っているのが特徴的でかわいかった。島の第一印象はかなりきれいに整備されているというもので、道沿いには花も所々に咲いていた。


最初に向かったのは、星砂で有名なカイジ浜だった。白い砂浜の先にとてもきれいな海が広がり、浜には「星砂浜」と書かれた案内標も立っていた。星砂の見本を見てみると、確かに星のような形をしていて、きれいで少し硬そうに見えた。星砂を集めている人も少し見かけたが、星砂の正体は有孔虫バキュロジプシナの殻で、幸福をもたらすという言い伝えがある一方、資源保護のため持ち帰りは禁止されている。潮の流れが速く遊泳には向かない浜だが、近くには木々があり、日陰で海を眺めながらゆっくり過ごせそうだった。



コンドイ浜とあかやま展望台
その後はコンドイ浜があるコンドイ園地に向かった。入口には赤瓦を使った案内板があり、周囲の石積みや緑とよく馴染んでいた。カイジ浜とはまた違う景色を見られそうで、自転車で島内を移動する流れも無理がなく感じられた。

コンドイ浜は竹富島西海岸を代表するビーチで、遠浅の砂浜が大きな特徴だった。浅い海を隔てて遠くの浜まで歩いて行けるような、珍しい地形になっている。実際に白い砂浜へ足を踏み入れると、浅い水の中を歩く感触が長く続き、それが心地よかった。少し曇りがちではあったものの、海はエメラルドグリーンに見え、十分に美しさを堪能できたと思う。干潮時には沖に「幻の島」とも呼ばれる砂州が現れ、対岸には西表島・小浜島・黒島を望めるという。夕日の名所としても知られているので、時間帯によってはまた違う表情になりそうだ。



屋上から見下ろすと、赤瓦の屋根がいくつも連なり、石垣に囲まれた道が集落の中を通っているのが分かった。建物の高さが揃った市街地とは違い、屋根の色や形、緑の入り方にそれぞれ違いがあり、歩いて見る前に全体の様子を把握できる場所だった。

集落散策と西塘御嶽
通りを歩くと、両側に花が植えられているような場所がいくつもあった。石垣の上や道沿いに咲く花を眺めながら歩いているだけでリラックスでき、海辺とは違う島の落ち着いた雰囲気を感じた。道は素朴だが、花や石垣がよく手入れされているように見え、島全体が丁寧に保たれているのが伝わってきた。

昔ながらのくみ上げ式の井戸なども残っていた。石垣や木々に囲まれた井戸は、現在の生活から少し離れた島の歴史を感じさせるものだった。集落をただ通り抜けるだけでなく、こうした小さな設備にも目を向けると、竹富島には見どころが沢山あるように思えた。

西塘御嶽や、赤瓦が使われた郵便局も見た。西塘御嶽は、琉球王府に25年間仕え、首里城の園比屋武御嶽石門の築造などで活躍した実在の人物、西塘を祀る御嶽である。彼の屋敷跡かつ埋葬地とされ、沖縄県指定史跡文化財になっている。西塘は八重山地方の行政長官として竹富島に蔵元、つまり役所を置いたが、のちに石垣島へ拠点を移したという。御嶽の落ち着いたたたずまいと、郵便局の赤瓦の外観が並び、自然だけでなく歴史や建築も印象に残った。



最後に島で飼われている牛を見て、竹富島を後にした。草地に立つ牛の姿まで含めて、観光地として整えられた景色だけではない島の日常を感じられた。小さい島だが雰囲気が良く、島民の方々が努力してこの美しい島を保っているように思う。石垣島からすぐの場所なので、機会があれば再訪したい。

南ぬ浜町人工ビーチ
石垣島に戻った後は、南ぬ浜町人工ビーチにも行ってみた。フェリーターミナルから少し離れた場所にあるため人はほとんどいなかったが、静かで居心地の良さそうなビーチが広がっていて、白い砂浜が印象的だった。南ぬ浜町人工ビーチは2016年開場で、サザンゲートブリッジを渡った先の埋立地にある、市街地から最も近いビーチ。人工ビーチながら整備が行き届いており、夕日の名所としても知られている。気になったのは、太陽の光を遮るものがほとんどなかったことだが、植えられている木が育ったら、そうした問題も解決するのだろうと思った。

