新疆国際大バザール
ジョージアのトビリシへ向かう途中、中国北西部の新疆ウイグル自治区にあるウルムチで乗り継ぎをした。宿泊はせず、空港でバックパックをリーズナブルな価格で預けて身軽になり、乗り継ぎ時間を使って市内を散策した。
市内中心部へは電車で移動できるため、最初に新疆国際大バザールへ向かった。周辺の町並みはきれいで歩きやすく、中国の地方都市らしい雰囲気がある。街中で「新疆」と書かれた看板を目にすると、ここが新疆ウイグル自治区内なのだと改めて実感した。新疆国際大バザールは、2003年6月に開業した施設で、もともと民族色豊かなバザールだったエリアを観光資源として再開発したものだという。イスラム様式の建築が特徴で、イスタンブールのグランドバザールを上回る規模ともいわれる世界最大級のバザールである。
ただ、訪れたのが早朝だったため、残念ながらバザール自体はまだ開いていなかった。C入口の建物は、イスラム風の装飾や大きな入口表示、前の花壇などが目を引き、営業中であればかなり活気のある場所になりそうだった。実際の市場の様子を見られなかった点は心残りだが、外観だけでも新疆らしい意匠を感じることはできた。


紅山公園
その後、今回の主目的地だった紅山公園へ向かった。東側の入り口には「紅山公園」とわかりやすく表示されており、そこから反時計回りに園内を歩いた。標高910.6メートルの紅山にある国家4A級の景勝地で、名前はペルム紀の赤い砂岩の断崖に由来するという。園内はよく整備されたきれいな公園で、木々に囲まれた道を進むと、大佛寺のような青い装飾が印象的なお寺や、赤色を基調にした中国らしいお寺が現れる。建物ごとに色彩や装飾が異なり、歩きながら見比べるのが楽しかった。


高台にあるため、園内からはウルムチ市中心部のビル群を見渡せる。紅山公園遠眺楼の回廊を歩き、そこから下へ続く階段を下りるなど、山の斜面を使った散策路も多い。回廊には色鮮やかな天井装飾が続き、木々の間を抜ける階段は日差しと木陰が交互に現れて歩きやすかった。西側の高台にある紅山宝塔は、9層の八角形レンガ造りの仏塔で、ウルムチ市のシンボルともいわれている。清の乾隆53年、1788年に建立され、高さは約10.6メートル。対岸の雅瑪里克山にある塔と対をなし、暴れる龍を鎮めるために建てられたという伝説も伝わっている。赤い岩の上に建つ塔は周囲の景色によく映え、ここからの眺めも格別だった。






山頂付近を歩き終えて下っていくと、広々とした池があった。水面の向こうに東屋や緑の斜面が見え、周囲には市民の憩いの場所らしい落ち着きがある。西側の門をくぐると、そこにも大きく「紅山公園」と表示されていたので、おそらくこちらが正式な入り口だったのだと思う。寺院、高台からの景色、宝塔、池までまとまっており、短時間でも見どころの多い公園だった。

空港・昼食
短い散策を終えて空港へ戻った。空港の上の階にはゲルのような形をした休憩場所があり、雰囲気がよかったので何度か使った。三角形のオブジェは新疆の特産品であるドライフルーツやナッツで作られているとのことで、最初に見たときはまったく気づかなかった。昼食には新疆のピラフを注文した。羊肉の味がしっかりしていて、料金もリーズナブルでおいしかった。レストラン前では郷土の踊りなども催され、少し得をした気分になった。



中国の中でも少し独特の雰囲気があり、親切な人も多かったので、次に訪れる機会があれば乗り継ぎではなく、もう少し長い時間を使って楽しみたい。