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与那国島の西部散策(日本最西端の碑・久部良バリなど)

カテゴリ:自然景観訪問時期:2019年6月6月の気候: 27.1〜28.8℃ / 降水 240.1mm(雨17日)関連スポット:日本國最西端之地の碑ナーマ浜金刀比羅宮鳥居久部良バリ日本最後の夕日が見える丘
与那国島の西部散策(日本最西端の碑・久部良バリなど)
日本最西端の碑

石垣島での滞在を終え、2019年6月、フェリーよなくにで与那国島へ向かった。4泊5日と余裕を持たせた旅程だったので、到着日はホテルへ直行して体を休め、翌日から島の西側を歩いて回った。

フェリーで与那国島へ

石垣港から久部良港までは、フェリーよなくにで約4時間。定期便は週に数便のみで、悪天候による欠航も多いという。空路では石垣・那覇からプロペラ機が飛んでいるが、今回は船を選んだ。船内は白と青のカラーリングが映え、きれいで広々としていた。船上からは深いブルーの海、街と山のコントラスト、白い灯台、そして少しずつ近づいてくる与那国島の風景が見えた。どの場面も海の色が印象に残り、移動そのものが旅の見どころになっていた。

フェリーよなくに外観
フェリーよなくに外観
青い船上デッキ
青い船上デッキ
航行中の深い海
航行中の深い海
港の白い灯台
港の白い灯台
久部良港の眺め
久部良港の眺め
翌日は、まず与那国漁協食堂へ行った。注文した地魚フライ定食には、魚のフライと刺身、ご飯、汁物などが並び、実際に食べてみると新鮮な魚のフライと刺身がとてもおいしかった。島の漁協らしい食事を、リーズナブルな価格で味わえる点もよかった。旅の途中で気軽に立ち寄れる食堂で、滞在中は毎日でも通いたいと思った。
地魚フライ定食
地魚フライ定食

食後は散歩がてらナーマ浜へ向かった。久部良集落と西崎の間にある小さなビーチで、断崖に囲まれた与那国島では珍しい砂浜の一つだという。白い砂浜と穏やかな海が広がり、周囲の緑との組み合わせも落ち着いて見えた。シャワーや更衣室はないが、集落から近く、海の状態が穏やかなときには海水浴にも向いている。私はここでしばらく海を眺めながらくつろぎ、その後、日本最西端の地へ歩みを進めた。

ナーマ浜の白い砂浜
ナーマ浜の白い砂浜

途中には、カジキマグロのかわいらしいモニュメントがあった。大きな魚体をかたどった像で、青空と草地を背景に立っている姿が少しユーモラスで、歩きながら見つけたときは心がほっこりした。久部良漁港周辺は黒潮に恵まれたカジキの好漁場で、例年7月には「日本最西端与那国島国際カジキ釣り大会」が開催される。トローリング、磯釣り、親子釣りの各部門があり、闘牛大会や伝統芸能の披露も行われる、島が最も賑わう催しの一つだという。訪れたのは6月だったため大会の時期とは重ならなかったが、モニュメントからもこの島とカジキの結びつきが伝わった。

カジキマグロ像
カジキマグロ像

さらに進むと、先ほど通ってきた漁港を一望できる場所があった。港の奥行きや防波堤の形、周囲の山と集落の位置関係がよく見え、地図で見るよりも地形を実感できる展望だった。海沿いの景色だけでなく、港を中心に島の暮らしが広がっていることも感じられた。

久部良港の展望
久部良港の展望

日本最西端の碑をめざして

西崎には「日本國最西端之地」の碑が立っている。これまで最北端と最東端には行ったことがあったので、ここで三つ目になったことが少し感慨深かった。碑の周囲には黒い岩が並び、背後には草地と空が広がっていて、端の場所らしい開けた印象がある。西崎は北緯24度26分58秒、東経122度56分01秒に位置し、標高50m以上の断崖には灯台と展望台がある。晴天時には約107km先の台湾を望めるという。

ちょうど訪れた2019年6月は、国土地理院が2万5千分の1地形図の改訂にあわせ、実測上もっとも西の地点を西崎から北北西沖約260mの岩「トゥイシ」に変更した月でもあった。ただしトゥイシには上陸手段がなく、与那国町は観光上の最西端を従来どおり西崎としている。そうした変更の時期と同じ月にこの碑を訪れたことも、後から振り返ると印象に残っている。

日本最西端の碑
日本最西端の碑

金刀比羅宮鳥居と久部良バリ

帰りぎわには金刀比羅宮の鳥居を見た。砂浜にかなり近い場所にあるため、潮風や海の影響を受けたのか、鳥居はだいぶダメージを受けていた。それでも、砂浜と鳥居が一緒に見える風景には沖縄らしさがあり、自然の中に残る素朴な信仰の場所として目に留まった。

砂浜近くの鳥居
砂浜近くの鳥居

夕方には、夕日を見に行く途中で久部良バリにも立ち寄った。久部良港東側の高台にある岩の裂け目で、全長約15〜20m、幅約3〜5m、深さ約7〜8m。国指定名勝「久部良バリ及び久部良フリシ」の一部である。琉球王府時代、人頭税に苦しんだ島民が人口増加を抑えるため、妊婦にこの断崖を飛び越えさせたという伝承が伝わっている。飛び越えられても流産を免れなかったとされ、現地の説明板でも伝承として紹介されていた。この島に来るまで知らなかった悲惨な歴史だったので、景色を見たときの驚きは大きかった。人頭税が廃止されたのは明治36年(1903年)だという。

久部良バリの説明碑
久部良バリの説明碑

日本最後の夕日が見える丘

そのすぐ近くにある「日本最後の夕日が見える丘」へ向かうと、ちょうどよい日暮れ時だった。与那国島は日本最西端にあるため、国内で最後に夕日が沈む場所でもあり、日没時刻は東京より1時間半ほど遅い。高台からは西崎や久部良集落を見渡せ、天候によっては夕景の先に台湾が見えることもあるという。実際に見た与那国の海とその先の日没は神秘的で、いつまでも眺めていたい気持ちになった。

夕日を望む石碑
夕日を望む石碑
海に沈む夕日
海に沈む夕日
与那国島2日目までは主に西側を回ったが、雄大な自然、歴史、展望、グルメと、それだけでも見どころは非常に多かった。歩いて景色を拾いながら、島の端をじっくり味わいたい人に向いている場所だと思う。
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