ミャンマーのヤンゴンから飛行機で移動し、2019年2月、ウドンターニーにたどり着いた。観光名所が多い町ではないが、作業と散歩、手頃な食事を組み合わせながら、急がずに過ごすことができた。
ウドンターニーはタイ東北部イサーン地方の商業都市で、ラオスの首都ビエンチャンへは北へ約50kmとほど近く、国境の街ノーンカーイへ向かう玄関口でもある。ベトナム戦争時にはアメリカ軍の基地が置かれ、1976年にタイへ返還された。もともとはバーン・マークケンという村だったが、1897年に都市計画に基づいて建設された比較的新しい町で、道路は碁盤目状に整備されている。街中を歩いていると、こうした新しい商業都市としての整然とした印象もあった。
宿の近くでは、広々とした店内で作業しやすく、美味しいコーヒーで評判のClass cafeを利用した。窓から明るい光が入り、席の間隔にも余裕があるので、滞在中の作業場所として使いやすかった。飲み物を置いたテーブルで、町歩きの合間に落ち着いて作業できたのはよかった。

食事も比較的安く、宿の近くにあった激安日本料理屋では、100バーツ以下でとんかつ定食を食べた。とんかつ、ご飯、味噌汁が木のテーブルに並び、旅行中に馴染みのある味を手頃な価格で取れるのはありがたかった。バンコクなどと比べても生活コストが安く、リーズナブルで快適な生活を続けられた。

ラックムアンと周辺のモニュメント
観光ではラックムアン周辺を歩いた。ラックムアンは街や都市の守護神を祀る柱で、タイの多くの県庁所在地に見られるものだという。バンコクへの遷都の際にラーマ1世が建立したのが最初とされ、その後、各地の主要都市にも同様の柱が建てられ、祈願に訪れる人もいる。周辺にはタイらしい装飾の建物や旗があり、落ち着いた境内の中に華やかな像が置かれていた。

ここでは、人間と蛇が合体したような像を見て楽しんだ。蛇の体の上に人物が立つ色鮮やかな造形で、単なる柱だけでなく、周辺のモニュメントも見て回ると意外に印象に残る。さらに、二足歩行する巨大な茶色い犬のようなモニュメントもあり、宗教的な像とは違う雰囲気に意外性を感じた。



ノーンプラジャック公園
ノーンプラジャック公園は、大きな池を囲む広々とした公園だった。散歩するのにちょうどよく、水面を眺めながら歩いていると、街中にいながらゆったりした気分になる。池のそばには大きなツボのモニュメントがあり、ウドンターニー近郊にある世界遺産バーンチエン遺跡を連想した。バーンチエンは先史時代の土器や農耕文明の遺跡で知られており、この大きな土器は土地の歴史を象徴しているように見えた。

公園では、大きな黄色いひよこのようなモニュメントも印象に残った。公式には「ウドンターニー・イエローダック」という巨大なアヒルの一家の像で、1987年に市民の平和と団結の象徴として湖に浮かべられたのが始まりだという。SNSで話題になったことで人気のフォトスポットになり、丸みを帯びた形からひよこのように見えることもある。遊び心のある像があると、単調になりがちな日々の散歩にもアクセントが加わる。

泰中文化センターとカフェ巡り
その後、ウドンターニーに住む華人・タイ華僑の歴史や文化を紹介する泰中文化センターにも足を運んだ。潮州系を中心とした華人文化を少し学ぶことができたように思う。タイには潮州出身者を中心とした華人・華僑が古くから多く移住しており、タイ国籍を持つ中国系住民は華系タイ人と呼ばれる。トンブリー王朝を開いたタークシン王も潮州系の父を持つことで知られ、中国系住民がタイ社会に深く根を下ろしてきた歴史がある。赤い提灯や中国風の中庭を見ながら説明に触れると、町に中国らしい雰囲気が多いことも腑に落ちた。




